司法書士試験の勉強する前に~条文、判例、登記先例、学説~

 

こんにちは、司法書士のかなです。

今回は「条文、判例、登記先例、学説の違い」

についてお話したいと思います。

 

司法書士試験攻略において、

「問題の根拠となる部分は何か?」
を捉えること。

が非常に大切です。

 

当時私もこの考え方が分からず
結構苦労しました。。

 

今思うとこれを分かりながら
勉強していると

もっと簡単に最初から
理解できたと思うので、

今回はそれらについて
解説していきます。

 

 

何度も読み返して、
ぜひ自分のモノにしてください!

 

司法書士試験の勉強する前に理解したい!条文、判例、登記先例、学説の違い。

司法書士試験における”根拠”とは、

「解答の基になるもの」です。

 

具体的には下記となります。
①法律、条文
②規則、令
③判例
④学説
⑤登記先例
⑥登記実例

過去問題を解いていて、

その問題の根拠とするところが
分からないままがむしゃらに解いていると、

どういう風に大事なのか分からないので
理解が難しいところが出てきます。

私は、最初これらの概念が理解せずに
暗記していたから
覚えるのが難しかったです。。

①法律、条文
②規則、令

に関しては六法に
載っているものなので、

分かりやすいかと思います。

その他の棲み分けが
ややこしいので、、

ひとつずつ解説していきますね!

③判例とは?

「裁判官が事件を元に判断した結果」
のことです。

つまり過去の裁判の時にどう判断されたか?
という事例ベースの根拠になります。

主文や判決理由にその概要が書かれています。

条文は抽象度が高い反面、
具体的な情報が書いていません。

なので、日常に当てはめるとどうなるのか?
実用的な位置づけで使われます。

結構強く使われる根拠になります。

④学説とは?

「学者さんが
③判例を元に唱えている説」のことです。

判例を集約して、
学者さんが体系立てて
説明しているものになります。

学説が根拠になることはあまりなく、
推論問題で使われる傾向があります。

~田中説のように
学者さんの名前などが
付与されることなどがあります。

 

また、学説は大きく2種類に分けられます。

1)通説
支持されている判例の説。

2)反対説
この裁判のこの判定はおかしいと批判する説。
推論問題で出題されることがある。

 

ざっくり言うと、学者さんが考えた
法律的にこう考えると
妥当であろうというものです。

 

司法書士のように、
実務家が使うことはあまりないですが、
考え方としては知っておいた方が良いです。

⑤登記先例と⑥登記実例の違い。

①~④は法律を基にした根拠なので、
どの法律の資格問題でも
共通の考え方なのですが、

 

⑤登記先例
⑥登記実例
に関しては登記特有の根拠になります。

 

ざっくりいうと、

⑤登記先例は「正式」なもので、
⑥登記実例は「正式ではない」ものです。

 

私は実例と先例の違いがよく分からず
勉強していて、結構苦労しました。。

それぞれ解説していきます!

⑤登記先例とは?

業務の取り扱いについて
「このやり方で統一しましょう!」
という通達のことです。

法務省民事局から
地方の法務局に通達が行くものです。

成り立ちとして、
法律が決まっていても

事案によって
具体的にこれどうすればよいんですか?

という市民(又は司法書士)からの
問い合わせが各地方の法務局に集まります。

難しいものだと
地方の法務局じゃ扱いかねるので、

東京に判断を仰いで
やり取りをまとめて統一しましょう!

というかなり実用ベースの根拠となります。

 

例えば、
平成から令和へ変わるタイミングで、

>5月1日から登記申請書は
令和で出してください。

とか、

>しばらくは平成のままでも、
許してあげましょう。

 

というような、
かなり具体的な内容です。

法務省民事局の決定なので、
「正式」な公式性の高いものになります。

法律に書いてないのに
なんでこういう風になるのか?
となった時に、
これはこの先例を根拠にしているのか!
と理解すると分かりやすいです。

⑥登記実例

「登記研究」「登記情報」という
登記の仕事をしている人向けの
雑誌があります。
(司法書士や法務局や土地家屋調査士向け)

 

そこに質問コーナーがあり、
その実例と回答が、
「⑥登記実例」になります。

>登記研究575号50ページ

というように根拠として出題されます。

正式なものではないですが、
問題を解いていく上で必要な棲み分けなので、
理解しておきましょう。

ちなみに、
法務局は実例に
従わなければならないわけではないので、
必ずその通りになるわけではないです。

まとめ

今回は
「条文、判例、登記先例、学説の違い」
についてお話しました。

 

問題だけ見ていると「??」となりますが、
この概念を理解すれば
かなりスムーズに理解できますよね!

 

特に⑤登記先例と⑥登記実例の違いが
分かるだけでも、
かなり過去問対策が捗ると思います!

今回のように
抽象的に捉える視点はとても重要なので、
習慣づけていきましょう!

ではでは!

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私は23歳のときに司法書士試験に合格し、
29歳で独立開業し
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でも、司法書士試験受験1年目はダメダメで
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